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高橋
迪雄(たかはし・みちお)氏
東京大学大学院博士課程修了(農学博士)。 日本獣医学会理事長、日本繁殖生物学会理事長
を経て、現在、東京大学名誉教授、 味の素(株)健康基盤研究所初代所長。 |
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○鈴木 メタボリックシンドロームという言葉を聞かない日はないのではと思うほど、メディアをはじめ、さまざまな話題の中で耳にするようになりました。肥満やメタボリックシンドロームが注目されるようになったのはなぜでしょうか。
○高橋 人類は長い間狩猟・採取生活の中で、朝から晩まで動き回っていたはずです。この時代の運動量が今でも私たちのエネルギー消費量の基本になっているとすると、現代は、極端にそれが減っていることになります。近年寿命が著しく延長したために、毎年1、2キロ程度の軽度の体重増も、それが長年累積することで多くの人が肥満の状態に陥り始めました。メタボリックシンドロームは肥満の状態が継続した結果起きてくる身体の症状ですが、様々な健康障害をもたらすリスク因子であることが明らかになってきたので、俄然注目を集めるようになったのでしょう。 |
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○坪井 現代人の食生活が変わったと言えば、第二次世界大戦を境にして日本人の食生活とその病気は随分と変わりましたね。たとえば、戦時中、日本人はよく白米を食べました。その頃は、梅干しとか佃煮とか、塩辛いものをおかずとして食べて塩分をたくさんとっていたんです。当時、死亡率が多かった病気は、脳血管疾患や低栄養などが原因として起こる結核。しかし、今は、どんどん変化して死亡率が最も多い病気はがんですね。その背景には、飽食や食習慣のめまぐるしい変化が大変影響しています。ただ、あまり悲観的に考えていただきたくないのは、日本が世界一の長寿国、しかも健康長寿国であるという事実です。これは、たんぱく質の普及が理由だと言われています。今の子供たちを見ると、中高年に比べ、より背が高く、足が長くなっていますよね。これはたんぱく質を多く取るようになったからと言われているんですね。厚生労働省は最近、1に運動、2に食事と言っています。とにかく体を動かすということが最も大事だと。食べるものに関しては、それぞれの人の顔が違うように体質も異なりますから、個人個人の栄養必要量を算出して自分に合った量をとってほしいと呼び掛けています。
私たちは祖先から受け継いだ体質をそれぞれ持っています。これから先、その体質と食生活を上手に、維持していくことが大切ですね。
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渡辺
達夫(わたなべ・たつお)氏
京都大学大学院農学研究科博士課程修了(農学博士)。トウガラシ成分の生合成・酵素を利用した合成システム・生理作用を主に研究。現在、静岡県立大学食品栄養科学部教授。 |
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