「RSウイルス感染症」に対する、こどもみらいプロジェクト
「RSウイルス予防啓発キャンペーン」の取り組みが始まっています。

こどもみらいプロジェクト「RSウイルス予防啓発キャンペーン」は、安心して楽しく子育てができる環境づくりの一環として、乳幼児から小さなお子様を持つお母さんにRSウイルス感染症についての「正しい知識」と「対処」を啓発しています。
本プロジェクトは、静岡新聞社・静岡放送が運営し、静岡県・静岡医師会が後援し、行政、県下医療機関、各種啓発イベント、新聞紙上などで広報活動を静岡県下で展開しています。

治療方法と予防が肝心な理由

残念ながら、RSウイルスそのものに効果がある治療薬はありません。基本的には、体力が回復して病気に打ち勝つのを待つことになります。
薬としては症状のみを抑えるもの、すなわち解熱薬やせき・たんを鎮める薬などが用いられる程度です。

RSウイルス感染症の検査キット

RSウイルス感染症の検査キット

RSウイルス感染症には簡易検査キットというものがあって、乳児の鼻から粘膜を採取して検査を行います。検査の結果はおよそ30分でわかります。
2011年10月からは外来でのRSウイルス感染症の簡易検査での保険適応が決まりました。1歳未満の乳児のみと限定されているので、それ以上の乳幼児の場合には保険適応外となるのでご注意ください。
保険適応の場合には3割負担になり、さらに窓口で乳幼児に関する医療制度を利用すると、ほとんどの場合費用がかからないで検査を受けられるのではないでしょうか。

RSウイルス感染症の重症化しにくくするお薬

RSウイルス感染症の重症化しにくくするお薬

RSウイルスに感染したとき、重症化しにくくするお薬があります。ただしRSウイルスの感染そのものを予防する薬ではなく、感染したときに重症化しにくくするお薬(注射薬)です。
この薬は使用できる子どもの条件が限られています。
赤ちゃんがお母さんのお腹にいた期間、赤ちゃんの月齢、年齢などにも制限がありますので、かかりつけ医の先生に相談してください。

RSウイルス感染症の予防について

RSウイルス感染症の重症化を防ぐ注射薬の投与対象となる赤ちゃん

お母さんのお腹の中にいた時期が28週以下 RSウイルス感染流行開始時に生後12ヵ月以下のお子さん
お母さんのお腹の中にいた時期が29〜35週以下 RSウイルス感染流行開始時に生後6ヵ月以下のお子さん
過去6ヵ月以内に気管支肺異形成症の治療を受けたことがあり、RSウイルス流行開始時に生後24ヵ月以下のお子さん
血行動態に異常のある先天性心疾患(CHD)をお持ちで、RSウイルス流行開始時に生後24ヵ月以下のお子さん
免疫不全があり、RSウイルス流行開始時に生後24ヵ月以下のお子さん
ダウン症候群があり、RSウイルス流行開始時に生後24ヵ月以下のお子さん

お母さんの知識と行動

大切なことは!お母さんのRSウイルス感染症の知識と正しい行動が、大切な命を守ります。知っているか、知らないかが大きな違い!
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